変動金利型ローンとは
変動金利型ローンとは、経済情況や国際情勢の変化による金利の変動が支払うべきローン返済の金利に影響してしまうローンのことです。
私たちがよく知っている住宅ローンは、この変動金利型ローンの代表的な金融商品と言ってよいでしょう。金利が経済情況や国際情勢の変化によって変動しますので、当然の事ながら支払うべき金利に関するメリットとデメリットが生じることとなります。
ちなみに変動金利型ローンにおける金利の指標となるのが短期プライムレートです。短期プライムレートとは、銀行が優良企業、つまり知名度の高い大手企業に短期に貸し出している優遇された金利のことであり、標準金利とも言われているものです。
変動金利型ローンである住宅ローンの金利は、この短期プライムレートをベースに金利の変動幅を決めるのです。金利の見直しは１年で２回行います。他方で、返済額の見直しもされますが、こちらは５年に１回の割合で改定されます。
金利が上昇し続ければ、金利分が増えることで返済額全体が増えてしまいます。そうなった場合には前回の返済額の２５％を超えないものとして負担を分散させます。
しかし、残った負担分は無くなるわけではなく、次回の５年間の中で調整されることになるのです。そのような点を踏まえて変動金利型ローンのデメリットを考えてみると、返済額の見直しが５年ごとであるゆえ、元利均等返済のケースであると金利の上昇が激しい場合には利息分が返済額を超えてしまうのです。
つまり、利息分の負担がかなり大きくなってしまうことで必然的に未払利息が膨れ上がってしまい、利子分ばかり返済することになって一向にローン残高が減らないといった困った状態に陥ってしまうことになるのです。
他方で、元金均等返済の場合には元利均等返済のような事態にはなりません。と言うのは、元金均等返済では、金利の上昇があっても金利を見直すたびに返済額も見直されるので上記のような事態にはならないと言えるのです。
さらに言えば、低金利のときに変動金利型ローンを契約すると、金利が上昇したときには金利負担がいっそう重く感じられてしまうことになります。
他方で、金利が下降トレンドを持続していれば、支払うべき金利も少なくなって返済もらくになります。また、低金利で借り続けられること自体に金利メリットが生まれるのです。
以上のように変動金利型ローンにはメリットとデメリットがあり、それらは経済情況や国際情勢の変化によって大きく左右されるのです。一方、変動金利型ローンに対するのが固定金利型ローンです。
固定金利型ローンであれば、経済情勢等の変化による金利の影響を受けません。それゆえ、金利メリットも享受できません。しかしながら変動金利型ローンが有利なのか、固定金利型ローンの方が有利なのかはともに一長一短があり、どちらの方が有利とは言い切れない面があるのです。
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